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「猫フォーラム in させぼ」に行ってきました

2月6日に佐世保市中央保健福祉センターで開かれた「猫フォーラム in させぼ」に行ってきました。

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100人キャパの会場がだいたい埋まっていました(大村のボズさんによれば、92名-うち10名ほどが行政担当者、だったかな?)。行政ルートを通じて、合併前の旧佐世保市内の560自治会・町内会長さんへ参加の呼びかけが行なわれたということで、会場内もそれと思しき方々が目立ちました。そのほか、主催のさせぼ地域ねこの会のメンバーの方々と、若干の動物ボランティアさん、という感じの構成だったように見受けられました。


前半の基調講演「地域ねこ実践の町から」では、長与町長与ニュータウン東区自治会の自治会長・前田さんと活動実践者代表・吉村さんが、それぞれ「自治会として地域ねこ活動を行なう方法とそのメリット」という視点から約20分ずつ話され、休憩を挟んだあと、7名のパネリスト+司会によるシンポジウム「どうする? 悩みのタネの野良猫達」が1時間にわたって開かれました。

長与の吉村さんは、2008年11月に自治会の運営委員会会議(班長会議(?))で初めて議題として「地域ねこ活動」について採り上げてから、徐々に回覧や住民集会を通じてそれを浸透させていった手法について、また、避妊去勢手術等の活動費用を自治会(役員)内で募ったり県獣医師会、さらに町の公民館事業助成などを使って工面していったやり方について、資料や写真をプロジェクタで投影しながら、わかりやすく説明されていました。

続いて前田さんは、「自治会として地域ねこ活動を実際にどうすすめるか、なにが大事か、どういうメリットがあるのか」について、自治会長という立場で住民間の意見を取りまとめながら進めてきた過程で得た知識・経験を述べておられました。前田さんが「これが大事だ」と挙げておられたのは、

  1. 「ねこのことで困っている人がいる、それを自分たち自治会でなんとかしよう」という動機付けが行なわれないと、始めることはできない
  2. 住民には、ねこ好きもねこ嫌いもいるが、そのねこ好きさんたちを中心に巻き込んでいかないと、進めることはできない(機械的に係を決めるとか、当番制にして回していく、という手法は通用しない)
  3. 餌場・トイレ場を固定して確保する必要がある

という3点でした。また、地域ねこ活動を自治会として進めてきてよかったなと思えることは、

  1. 野良ねこの数がはっきりと減った(いなくなった)
  2. 地域における「人間とねこの関係」がよくなった
  3. 地域全体で、ねこを含めた「生き物」への関心が高まった
  4. 子どもたちに「命の大切さ」について実践的な教育効果を与えることができた
  5. 「地域ねこ活動」ということを通じて、地域の内外に思わぬ形で人間関係のつながりができた

ということでした。

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さるねこ父は、地域ねこ活動のサポートに携わりだしてからまだ日が浅く、長崎市を中心とする県南地域での地域ねこ活動の先駆けである長与の活動初期の話を聞けたことは、よい機会でした。また、特に前田さんが最後に5つ挙げられた地域ねこ活動のメリットのうちの2番目、「地域における『人間とねこの関係』がよくなった」というのは、非常に示唆に富む指摘だと思います。

地域ねこ活動を始める前の「人間とねこの関係」は、「野良ねこ」としてのねことの関係だったから、ねこの側も常にびくびくと緊張しながら人間と接していたし、人間の側も糞尿や鳴き声などの被害をもたらす害獣としてねこを眺めがちだった。だけれども、それが「地域ねこ」としてのねことの関係に変わってからは、ねこは人間を「ごはんをくれる、なんだかやさしいやつ」と捉えたからか、明らかにねこの視線が柔らかくなり、道ばたでごろんと寝転んだりくつろいだりするようになったし、人間を怖れなくなった。一方で人間の側でも、「あら、あんなして、かわいかねぇ」というような心の余裕が生まれたし、「ねこちゃんたちに、この餌をあげて」と寄付を寄せてくれるひとも現れるなど、「自分たちのねこ」という意識が芽生えた。結果として、「人間とねこの関係が、とてもよくなった」ということでした。

……なるほどね、と思いました。確かに、自分がカンナとふみを飼うようになって、自分の中ではそういった好ましい心の変化があったような気がします。そしてそれは、「地域ねこ」であれば地域の住民みんながそれを感じることができるはずのものだ、ってことなんだなあ、と。もちろん、理想的なパターンにおいて、ですけれども。

吉村さんは、よどみなくてきぱきと話をされる方で、また行動的であるがゆえに、長与の地域ねこ活動推進のエンジン役としてうってつけの方です。また前田さんは、ざっくばらんですが要所はきちんと押さえて話をされる方で、おそらく周りの意見によく耳を傾けるけれども決してブレない、長与の地域ねこ活動における羅針盤役を果たされてきたのだろう、と推測します。加えて、東区自治会構成員の方々の意識も高かったことが、現在長与の地域ねこ活動が順調に進んでいることの大きな要因でしょう。

地域ねこ活動の一つの理想形だと思います。


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休憩を挟んで行なわれたシンポジウム+ディスカッションは、させぼ地域ねこの会の代表代行の早稲田さんがコーディネータとなり、長崎県および佐世保市の行政担当者、長崎県獣医師会佐世保支部の獣医師さん、佐世保市卸本町の地域ねこ活動実践者、それに長与のお二人を加えて、総勢8名のパネリストになりました。会場の都合か、これに当てられた時間が1時間強しかなく、人数に比べるとかなり不足していたために若干消化不良気味のシンポジウムになりましたが、フロアから出された質問は佐世保市の現状をよく反映するもので、なかなか興味深かったです。

シンポジウムというものは、たいていの場合、ある程度予定調和が最初から用意されていて、それに向かってなごやかに時間が過ぎていくものですが、たとえば今回のシンポジウムでの予定調和が「行政も市民も連携して、みんなで地域ねこ活動を広め、盛り上げていきましょう! 殺処分を減らしましょう!」だとすれば、およそそれには当てはまらないフロアの意見が出ました。「うちの地区では野良ねこがどんどん子ねこを産んで本当に困っている、これでは本当に保健所に持ち込むか、あるいはどこかに捨てに行くかするほか、もはやどうしようもない」とか、「野良ねこ(モラルの低い飼い主のいぬも含むのかも?)の糞尿の始末を毎日毎日自治会の当番が行なわなければならず、衛生面でも非常に困っている、行政になんとかしてほしい」とか、「野良ねこの避妊去勢に何万円も負担しなければならないなんて現実的ではない、ぜひもっと助成の枠を広げるとか、行政が率先して野良ねこの避妊去勢手術のための機関を設置してほしい」とか。コーディネータの早稲田さんは大変だったと思いますし、ひな壇に上がった行政担当者の方も冷や汗をふきふき、でした。

だけどまあ、それが現実で、そこから少しずつ変えていくものなのでしょうね。大切なのは、「変えてもらう」じゃなくて「変えていく」という意識を誰もが持つことだと思います。


このほか、佐世保市・長崎県の行政担当者の方が挙げていたデータなどをいくつか。聞き書きのメモに基づきますので、細かな数字にはミスがあるかもしれません。

  • 佐世保市に寄せられる野良ねこ関連の苦情件数は年間500件以上
  • 2009年度(たぶん)の佐世保市の猫の引取頭数は1,436頭、譲渡は20頭のみ。持ち込まれた飼いねこの87.7%・野良ねこの97.6%が子ねこ。
  • 2008年度より、地域ねこの説明・認定、また認定地域における不妊化手術助成を行なうためのモデル事業を実施、現在は10ヶ所の地域ねこ活動認定地区が存在する
  • 認定にあたっては、佐世保市保健所(たぶん)に申請、認定されるとオス8,000円/頭・メス18,000円/頭の不妊化手術助成金が出る(上限頭数があるのかは聞き漏らしました)
  • 一方、長与のように、県獣医師会の助成制度を使った例は佐世保市内ではないのではないか

ざっとこんな感じでした。


終了後は、佐世保のボランティアさんたちに誘っていただいて、佐世保バーガー食べて帰りました。その写真は、こちら

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そのお店の前から撮った三日月の空。電線が映り込むので、地面すれすれまで腰を下ろして撮ってたら、ろーずまりーさんに「不審者っていわれませんか?」と言われてしまった。人間にはカメラを向けないので、たぶん大丈夫だと思います(「ヘンな人」とは、きっと思われているでしょうが)。

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Comment

こんにちは。
上限という言い方で良いかのかも解からないですが、あったと思います。聞いたけど忘れました。
ただし、予算枠は30万円。枠があるので頭数はあんまり意味ないやという事で。

川棚町が一地区で使ってる50万とどう比べましょうかと悩む所ですが、あちらは地域猫じゃないので比べるとまずいですな。 しかし、結果は同じ。

県獣医師会の助成金については、佐世保では手付かず。どうかそのままと勝手なお願いしましたけど、それもこれも県全体を思えばこそ。しかし、佐世保市民の納得も要る話。 マイクロチップは県から出ますが、佐世保は活用していましたっけ?

そもそもですけど、ナンで国の指針でやる地域猫に獣医師会の財布使うのかも不明ですな。 あれもこれもじゃ獣医師も不機嫌になりますよ。

と、いう風に予算から辿る地域猫があっても良いか?と読んでいて思いました。それなら全市民の問題ですものね。 

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